雪の事故:続き
関東など、ひごろあまり雪の降らないところでは、たまに雪が降ると事故が続発する。そのニュースを聞くと、雪国の人は優越感に浸って笑います。「あれくらいの雪で、なさけないなあ」などと。 でもそれは間違っています。気温が低くないところに雪が降るから事故が起こるのであって、雪国は気温が低いから、まあ無事でいられるのです。雪や氷で滑るのは、表面の水分のせいですから。昔、厳冬期の北海道に行った時、夜は滑らないのに、太陽が照る昼間はコロコロと転びまくっていました。「酔っ払っていると滑らないんだなあ」と友人に笑われましたが。 本当は雪国でも事故は起こっていて、屋根からの落雪や、屋根で雪下ろしをしていての転落が毎日報道されます。 今日も「警察では、屋根の雪下ろしは、ヘルメットと安全ベルトをつけ、2人以上でおこなうように注意を促しています」という放送を繰り返しています。 問題は、それがとてもむずかしいということです。豪雪地帯は特に高齢化が進み、年寄りが屋根によじ登るのです。2人以上といわれても誰に頼めるでしょうか。 安全ベルトだって、ロープの端を、雪を下ろすスロープの反対側の木などに結びつけ、そのロープを屋根を通してこちらに側に持ってくるという、これもまた危険で技術のいる作業が必要です。おまけに年寄りのプライドで「昔からやってきたんだからだいじょうぶだ」となってしまうのでしょう。無理な注意喚起に頼らず、ボランティアや業者に頼む方法を考えなければと思います。 さっき、関東の雪の事故は気温が低くないからだと書きました。酒田も2~3日、昼間の気温が4~5℃になっています。道路の雪がゆるんで深いわだちができてしまいました。車でのろのろ走っていても、お尻が振られてしまいます。 けさ未明、待望の除雪車が来たようです。(除雪は建設業者が請け負います。)おかげで路面の雪はなくなり走りやすくなりました。そのかわり、路側には雪の壁ができてしまい、これを片づけないと車が出せません。昼間溶けかけた水っぽい雪が夜中に凍ったので、雪の壁の正体は氷の瓦礫です。除雪用のスコップがこわれそうな重さ。スノーダンプも使ってようやく片づけました。 気温が低いままなら雪はサラサラなままで、こんな苦労はいらないのに。悪名高いブラックアイスバーン、一見乾いているように見える路面が実はカチカチに凍っている危険な路面も、雪が解けた水分が凍ったものです。 昼間の気温がプラス、夜間がマイナス。危険な日が数日続きそうです。これを書いている今も、屋根から落雪する地響きが聞こえてきます。 明日、南岸低気圧接近の予報。関東にも雪が降るかもしれませんね。くれぐれも気をつけて。
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