「しらかば~、あおぞーら、み~な~み~か~ぜー」と歌う「北国の春」。でもあれは東北を歌っているわけではありません。千昌夫が東北出身で、出稼ぎの父ちゃんのかっこうをして「すらかば~」と歌ったこともあって、東北人でさえ勘違いしていますが、東北では白樺なんてめったにあるもんじゃないのです。
作詞のいではくは、長野県佐久の出身。佐久や軽井沢なら、白樺は珍しくないでしょうね。
東北で春を告げる代表的なものはマンサクの花。なにしろ「まんず咲くからマンサグだ」なんて言われるくらいで。
内陸の山形市でマンサクが咲いたというニュースを聞いて、内陸より温暖(?)な庄内で咲かないはずはないと思い、旧八幡町の八森公園にチェックに行きました。
先週の暖気と豪雨にもかかわらず、山をそっくり公園にした八森公園は雪におおわれ、それが固く凍りついていて、いわゆる堅雪状態。恐る恐る歩いても、足が沈みません。と思うと、いきなりズズッと膝まで潜ってしまいます。
まず見つけたのが、野生動物の足跡。蹄が2つあるこれは、カモシカでしょう。一昨年ここで、カモシカに出会ったこともあります。

マンサクが植えられた一角も、深い雪の中。ラッセルしながら近づくと、やはり咲き始めていました。ここにはふつうの黄色いマンサクと、赤い色のアカバナマンサクがあります。


近くで見ると、臙脂色の壺のような形の萼から、4枚のリボンのような花弁が出ている奇妙な花です。この萼がそのままの形で実になり、中に種子を作るのだと思います。

ところで、こちらの人は、春を感じるのは空気のにおいだと言います。独特のにおいがするのだそうです。そして、先週気温が高くなった時も、まだ春のにおいはしなかったそうです。