今朝も雨の降る中、アオゲラは巣穴を守るように穴のわきにへばりついていました。人が近づくと、ツツっと樹の幹を登っていき、やがてケケと鳴きながら飛んでいきます。まもなく頭上から「ピユ、ピユ」(※)という声が聞こえます。これはアオゲラの声ですから、威嚇しているつもりなのいでしょう。
巣穴の奥でも、一瞬動くのが見えた気がします。卵を抱いた雌がいるのかもしれません。ここまできたら、放棄しないで育ててほしいと勝手に思っているのですが。
ところで、アオゲラとアカゲラ、なにか青鬼と赤鬼のような取り合わせですね。ちなみに「泣いた赤鬼」の物語の作者、浜田広介は山形県出身です。
アカゲラは白と黒の縞模様のキツツキですが、頭頂部と下腹の羽が赤く、その赤が印象的です。人がこの鳥を見たら、「赤い鳥」と思うでしょう。
一方アオゲラのほうは、ズングリした体型で褐色に見えます。一見すると、樹の幹にしがみついているリスかムササビに見えるかもしれません。それがツツ、ツツと登っていく姿もケモノめいています。
赤が目立つアカゲラに比べ、本物のウグイスの色のように緑がかった褐色からアオゲラというのではないでしょうか。(昔は緑色を青といいましたよね、いや、今でも。)
前回の写真をみていただくとわかるのですが、上目遣いの目つきが、生意気そうというか、ふてぶてしそうというか、ひとくせありそうな感じがしませんか。
「泣いた赤鬼」の青くんも、こんな感じかな?

※ピューではなくて、ピーユーを縮めたピユという声。アオゲラの声とわかるまでは、昔の不良が女の子をからかうときの口笛みたいだなあと思っていたものです。地鳴きは「ケケケ」で、これはアニメの「ウッドペッカー」の声にそっくり。