暑き日を海にいれたり最上川 芭蕉
中学時代の美術の先生の教え。
1.輪郭を線で描くな。三次元の世界には線も面も実在しないのだから。
2.絵をただで描いてもらおうと思うな。報酬を払うことが芸術への評価にな るのだから、ただでもらおうなどというのは、相手の作品を低く見ているこ とになる。
このあたりは、彼女自身の美術家としての不満をもらしたものだと思います。
さらに、
3.太陽を描いてはいけない。
というのもありました。当時、小学生が描く絵には、太陽が描かれていたものです。ですから、年賀状を描いたときにも、日の出の絵はNGでした。
さて、その日の出ですが、太平洋側で育った人間は、海から出た太陽を描くことが多いですよね。ぼくが連れ合いに、例の美術の先生の話をした時、その日の出の絵を描いて見せました。すると、彼女は、それは夕陽の絵だというのです。日本海側では、太陽は山から出て、海に沈むのだと。
その海に沈む夕陽は、酒田市の観光の売りでもあります。でも、市内からは砂丘がじゃまをして、見る機会はなかなかないものです。
昨日、海のない長野県からやってきた孫たちのために、夕陽を見に遊佐町の吹浦まで行ってみました。
雲が多いため、太陽そのものは見ることができなかったのですが、夕焼けの雲を見ることができました。写り込んでいる人物は、中国語(北京語ではなくもっと南の方言?)を話す観光客です。気を利かしてどいてくれる気配がないので、モデルにしてしまいました。

