いつもそばを通るヤマボウシの実が赤く熟していました。おいしそうです。「今は、もう秋」。まだ8月なのに。
先日、ある日帰り手術を受けました。そのとき着せられた手術着が紙製だったので感心してしまいました。どうせ捨てなくてはならないものなのだから、これはいいアイディアだなあと。
そうしたら、今朝見たテレビで、東大寺の「お水取り」の準備をしている坊さんたちが着ている白衣(びゃくえ)も紙製のようです。そういえば、紙子という紙製の着物があったと、たしか古文の授業で教わったような気がします。
一方、ビジネスの世界では紙媒体が減っていく傾向だとはいっても、パルプのための樹木の伐採は、地球環境にとっては脅威です。
以前、代替作物としてケナフという植物を栽培することが推奨されていたはずですが、あれはどうなっているのでしょうか? 近所の小学校(横浜ですが)にもケナフ畑があったのですが。
近所に青麻(あおそ)神社という神社があります。青麻とは繊維をとるための草で、江戸時代には山形県でも盛んに栽培されていたそうです。車のナビに青麻という地区名が示される場所もあります。
もっとも、青麻を調べると、アオイ科の植物で黄色い花が咲く植物らしいのです。しかし、こちらにはイラクサ科の、葉の裏が白い背の高い草があちこちに生えてきます。昔繊維をとるために栽培されていた作物が生き残っているようなのです。これはカラムシというで、これもアオソとも呼ばれるらしいのです。山形県の青麻とはこちらのことではないでしょうか。
いずれにしても、その青麻を昔のように栽培したら、衣服の原料にはならないとしても紙の原料として使うことはできないだろうかと思うのですが。
米の減反政策は廃止されるとしても、これからの農業は米だけに頼るわけにもいかなそうだし。野生化したカラムシを見ると、なかなかしぶとい生命力をもっていそうです。(天敵はたとえばアカタテハ蝶やラミーカミキリだそうですが。)
問題は、採算性とか流通の仕組みが整うことなのでしょうね。ケナフもそこで行き詰まったのかもしれませんが。