24日の日曜日、散歩中にアサギマダラを見つけました。旅する蝶の代表格ですね。月山の山頂付近や鳥海山など、高山で出会うことが多い蝶です。風に流されるように飛び、風にのって山を越えるからでしょうね。昔、長野県の入笠山を案内してもらったことがあるのですが、この山も蝶の通り道で、マニアの人気スポットだと聞きました。
蝶に出会ったら、脅かさない距離で動きを追い、どこかにとまるのを待ちます。とまったらその位置でまず撮り、ズームしながら、または近づきながら撮り続けます。最後は、ファインダーから目を離さないまま手を伸ばし、ファインダーの中の測光ポイントを合わせながら撮る。これがぼくの蝶の撮り方なのですが、アサギマダラはなかなかとまってくれません。飛び方も優雅にふわりふわりと上下に動き、ファインダーに収まらないのです。
しかし、この時思いついたのは、近くにアベリアの生け垣があること。以前、アベリアで吸蜜しているアサギマダラを撮ったことがあります。それでカメラを持って追いながら、アベリアの方向に誘導して行きました。なんだかコリーかカウボーイになった気持ちですが。
そして、首尾よくアサギマダラがアベリアに気づいて吸蜜。こうなればもう撮り放題です。
よく見てください。アサギマダラの足は何本ですか?
ごらんのように4本です。アゲハやタテハチョウ、マダラチョウの仲間などは足が2対4本なのですね。1対目の足は別の器官(何だろう?)に変わり、よく見ると顔のあたりにそれがあります。でも何の器官だろう?
アサギマダラの幼虫は、ガガイモやトウワタといった毒草を食べ、体内に毒を貯めます。成虫になってもその毒が残っている毒蝶として知られています。(写真の顔や胸をみてください。図鑑やテレビの映像で見ると、アサギマダラの幼虫の毒々しい模様は、これとほとんど同じです。)
沖縄などに棲むカバマダラも毒蝶で、多くの無毒の蝶がカバマダラに姿を似せて擬態しています。ツマグロヒョウモンも飯がカバマダラにそっくりですが、なぜかカバマダラのいない関東地方にまで分布を広げています。擬態する効果がないのになぜ。
それなのに、旅して全国で見かけるアサギマダラに擬態する蝶はいません。これもまたなぜなのでしょうか?