例年通り連休直前に鳥海ブルーラインが開通しました。落ち着いたであろう今週に行ってみると、5合目の大平(おおだいら)から鉾立(ほこだて)の間の県境付近は路駐の列。ほとんどが他県ナンバーです。道路からいきなり雪が消えていない山肌に踏み込み、適度なところまで登ってスキーやスノボで降りてくる人たちです。リフトなんかいらないよという人には人気な場所の一つなのでしょう。
今年はわりあい雪は少なめで、道路わきの雪の壁は小さめでした。
来月末くらいは登ってみようかな。
鉾立展望台からの奈曽渓谷と頂上の眺め。
鉾立駐車場に残る雪の壁。
犬を連れて行ったのですが、彼が雪の壁に体を擦り付けて歩き、そのため真っ黒に汚れてしまいました。今さらですが、雪は空気中の塵を核にして結晶するわけで、解けて小さくなれば、相対的に塵の含有量が増えるわけですよね。ですから溶け残った雪は、山の雪渓も氷河もざらざらして黒いわけです。以前、「雪より白いものはこの世にない」と断言した旅行者に会って、その時は名言だと感心したのですが、今ではそれは完全な間違いだと思っています。しかも雪は地上に届くと同時に、さらに空気中の塵をまとって汚れるのだと、吉野弘もどこかに書いています(?)。
4合目より下の雪のブナ林は、若葉を通して日光が射しこんでいました。
沿道にはニホンタンポポも。セイヨウタンポポ特有の萼の反り返りがありません。
ピンクのタニウツギが咲き始めました。東北の郊外や山地を通る道路の沿線をこの花が飾ります。
こちらの木の花もたくさん咲いていました。
ウツギ(ウノハナ)とは違うようです。調べると、ミツバウツギという植物で、山菜にもなるそうです。ウツギはユキノシタ科、タニウツギはスイカズラ科、そしてミツバウツギはミツバウツギ科、ウツギと名がついてもみな科がちがいます。
コブシに似たタムシバです。風向きによってよい香りがすることもあります。
近ごろ鳥海ブルーラインを利用する外国人も増えています。ブルーラインをどう解釈するのだろうかと気になります。海の見える山岳道路、海の青と山の青をイメージしたのでしょうが、憂鬱で気が滅入る道路だなんて思われないだろうかと。