老犬ハッチは食欲はけっこう旺盛で、吠える声もあいかわらずですが、すっかり足が弱ってしまいました。そのため人に預けるのは申し訳なくて、トレッキングなどに行くのが難しくなってきました。でも、今日は降水率0%、山背の風は庄内では乾燥した熱風になり「だしの風」と名も変わるのですが、今日はそんな天気。短い時間、鳥海山を踏みしめてこようと、ドライブに出かけました。
2つだけ報告します。
その1:「ファーブル昆虫記」で読んだオトシブミ。子どものために食草の葉を巻く習性があります。それが平安時代の風習?、恋の歌をしたためた巻紙を相手の屋敷に投げ込むという「落とし文」に似ているというので、和名がオトシブミなわけです。その「フミ」の方は過去に何度か見たのですが、作り手の昆虫の方は一度だけ見たものの、忍法死んだふりで逃げられてしまい、撮影ができなかった恨みがあるのです。(死んだふりは甲虫類の得意技ですが、死んだふりをするとぽろりと木から落下して見えなくなってしまうのです。)
そのオトシブミがイタドリの葉にいました。飴色の小さな甲虫ですが、姿が「とても奇妙です。一見ゾウムシのようですが、長く伸びているのは口ではなく細い首に繋がる細長い顔なのです。詳しくは写真をご覧ください。ちなみに、図鑑によればイタドリに来るのはヒゲナガオトシブミのようです。
見つけたのは1匹で、いくつかポーズをとってもらいました。
その2:帰路、運転していたのはいつものように連れ合いですが、「あれ、なに?」と言って車を停めました。すると黄色い獣がおもむろに道を横断していきます。
途中立ち止まってこちらを見つめたのは、威嚇したのか「ありがとう」なのか?野生動物は笑わないので、気持ちがわからない。
そうそう、この動物はイタチ科のニホンアナグマですね。アナグマは世界に分布していますが、ニホンアナグマは日本にしかいないのだそうです。
動物園にもあたりするけれど、たいていは寝ていて、姿を見せないやつです。穴掘りがうまく、よくタヌキがアナグマの穴にちゃっかり住み着いてしまう、そこで一つ穴のムジナという言葉が生まれたのだと。タヌキもアナグマもムジナとよばれることがあります。そういえば、東京に狸穴(まみあな)という地名がありますね。狸と書いてマミですが、実はマミとはアナグマのことだと聞いた記憶がかすかにあります。気のせいかもしれませんが。
というわけで、短い時間でしたが、2つのハプニングに遭遇しました。