このなれなれしいリスには、目立つ特徴があることがわかりました。
この写真、前回に比べると耳がとがっているのですが、それは冬毛で、耳の先の毛が特に長くなるためです。この点はエゾリスと同じですね。
特徴は、ここにアップするサイズではわかりにくいかもしれないのですが、左の頬に特に長く白いヒゲが1本あることです。
これに気がついて、今までの写真を見ると、同じ場所で撮った、警戒心の薄いリスが同じリスだとわかります。(リスのひげは黒いのが一般的なようです。でも、これをきっかけに以前の写真を見ると、ヒゲが全部白いのもいました。お前はラッコか?というような風貌です。)
近くには別のリスもいました。こちらは色は冬毛の灰色ですが、耳はまだ丸いままですね。白いヒゲのリスの兄弟だと思います。(親子の可能性もありますが。)
リスの結婚シーズンはこれから冬にかけてだそうです。確かに、興奮したリスが数匹、真剣な追いかけっこをしている姿を見ることがあります。雪が積もった林床に乱れた足跡が残っていることも。そして婚活期以外の時は、リスは単独生活をするのだとか。でも、ぼくたちの観察では、兄弟のリスは生後2年近く、生まれたエリア、つまり母親のエリアに残っているようです。それがある時いっせいに独立して散らばっていくのか、それとも三々五々、成長に合わせて旅立つのか、雄雌で違いがあるのか、わかりません。
集団で暮らしている動物園と、実際の野生のリスでは違う暮らし方をするのかもしれず、ネットでも詳しいことが分からないので、本格的な観察記録が少ないのかもしれませんね。
たとえば、リスは松の葉などを材料にボール状の巣を作るのですが、子どもは樹洞をねぐらにしています。では、ボール状の巣と樹洞の巣には使い方の決まりがあるのか?(ディズニー映画の『ペリ』では雄は松葉の巣、雌は樹洞を使うと言っていたのですが。)
なにしろ地上から眺めても、樹冠の世界は全く見えないので。あ、ドローンはだめですよ。あれはやかましすぎます。
PS:11月2日アップの「季節だより」のリスは、別の所で撮ったのですが、やはり白いヒゲ6があります。写真をクリックすると大きくなりますが、あごの下に横向きの顔の反対側(つまり左側)に伸びている長~い白ヒゲが見えるのです。今回撮影の場所とは数百メートル離れていますが、どちらも出生地には近いので、同じエリアということなのでしょう。