切り株の上に立ち上がっているリス。ちょっと見晴らしもいいので、お気に入りの食事場所になっているらしい。
さて、文化服装学院が創立100周年だそうだ。学院には歴代の卒業制作の優秀なものを保存してあるそうで、それを参考にして生かすショーが開かれたという。
テレビでは1970代、80年代、2000年代の作品が紹介されていた。その中で、70年代のものが、スーツ型でちょっと平凡に見えたので、おやっと思った。
だって、70年代初めはヒッピー文化、サイケデリック、ピーコック革命などの時代で、文化革命、精神革命の時代だった。もっともすぐにしらけと言われた時代になってしまったのだが。
でも待てよ。80年代はバブル、作品はジャージーを使ったロング、200年代もきらきらしたロング、その中で落ち着いて見える70年代はミニではないか?
そう、ミニスカートは今では当たり前に見えてしまうのだが、当時は相当インパクトがあった。新卒2年目(1972)、当時の校長が「女の先生は、できればミニスカートはやめてもらいたい。ズボンをはけとは言いませんがね。」と言ったものだから、新卒の女性教員はみなパンタロンで出勤したっけ。(あの校長、中学校では初めての文化祭開催を許可したのは良かったが、生徒会役員のメンバーがジャズ演奏をすると言ったら、オレも音楽は専門だからレパートリーを見せろと言い出し、『恋は水色』を禁止にしたのだった。中学生が恋とはけしからんと言うのだ。実はどんな曲か知らなかったのだろう。)
それにしても、中学生が校長と団体交渉をする時代、たしかに文化革命は浸透していたなあ。あ、ぼくもジーンズで出勤した日本で最初の教員。チョークの粉で汚れたスーツはみじめだが、汚れたジーンズは働く者の誇りだと直感したから。
70年代がふつうに見えるのは、あの時代の変化が定着して日常に溶け込んでいるからなのかもしれない。