リスの個体識別についてですが、とても難しいです。同じリスを写真に撮っても、角度によって全く違う顔に見えます。いわゆる「縄張り」があるので、ふつうは見たエリアによって区別しています。傷やヒゲなどに特徴があれば、エリアと結びつけて識別しやすくなります。
今、はっきりわかっているのは、左耳に傷がありヒゲが全部白い「爺さん」と、最近3年ぶりに再会した、左頬のヒゲが1本だけ白いリス、高校のグラウンド脇に出没する痩せたリスの「ピカちゃん」の3匹だけです。
先日、11月11日にクルミの木で会ったリスがやらかした、失敗パフォーマンスについて書きました。翌日12日は雨と都合で散歩には行かなかったのですが、13日と今日14日には、同じ場所、つまりクルミの古木の同じ場所に、同じ姿勢でリスが待っていました。本当に「待っていた」と言いたくなるような雰囲気なのです。尾を上げてバランスをとりながら2足でちょこんと座り、両手は空けたままなので、背中をかがめてもみ手をする、たとえば旅館の番頭さんという風情です。
私たちが近づくと、少しあわてたように幹を登りながら見えない側に回り、逆さになって顔だけだしてこちらを見ます。それから、更に上に登って別の木に移り、上り下りしながら遠ざかっていきます。
写真は、待っていたような姿勢のものと、逆さに顔を出した姿です。
この写真で気がついたでしょうか。逆さの顔は左側を見せていますが、そこには白いヒゲがありません。
昨日13日に同じ場所、同じ姿勢で待っていたリスは、同じような動きをして最後は遠ざかっていったのですが、灰色の暗い時雨空を背景にしても、はっきりと白いヒゲが見えていたので、11日と同じリスだとわかりました。
では、今朝のリスは? 同じリスだと確信できるほど同じ場所で同じルーティンを見せたのに、別の個体?
それともヒゲが抜けたのか?
P.S.今気が付いたのですが、11日の写真は顔まで冬毛になっていま
すが、今朝のリスは赤ら顔、つまり夏毛が残っています。やはり
別人?ですね。では、なぜ同じ行動をするのかな? これは本当
に ミステリーです。