酒田のソメイヨシノもようやく開花し、新学期や入学式は三分咲きから五分咲きくらいの桜に飾られました。もともと酒田の開花は4月後半だったのが、今では3月末くらい。今年入学式の子どもたちは、一生忘れないかもしれませんね。
私たちの高校の入学式は雨でした。雨はその後1週間くらい降り続き、真新しい制服が濡れて、毎日みじめな気分だったのを覚えています。
さて、散歩コースの森の中の野生の桜たちは、早いものがやっと開花したという程度です。庄内地方の野生の桜は、ヤマザクラ、カスミザク、ピンクが濃いラオオヤマザクラなど。オオヤマの変種だという純白の桜もあります。
野生なのかどうかわからないオオシマザクラも咲き、昔人が住んでいた痕跡と思われるヤエザクラも咲きます。種類がわからないけれど見事な桜もあります。咲く時期は種類ごとに微妙にずれ、濃さを増す森の緑に包まれるとさらに映えます。
散歩コースの近くに、数年前にオオヤマザクラが数本植えらているところがあるので寄り道してみたのですが、まだ花芽が小さく固いままでした。
その近くでツバキが赤い大輪の花をつけていました。そこに野鳥が飛んで来ました。ツバキは花粉を鳥に運ばせる鳥媒花です。でも、蜜が好きなメジロよりだいぶ大きく、ヒヨドリほどの大きさです。でもヒヨドリではない。つれあいはカケスだと思ったそうです。ともかく望遠レンズを向けてみました。すると、それは白地に黒い模様があり、下腹が真っ赤な鳥、キツツキのアカゲラでした。もう一羽も飛んできました。それぞれツバキの花に逆さにとまり、顔を突っ込んでいます。確かに蜜を吸っているようです。2羽のうち、頭に赤い部分があるのが雄、黒いだけなのが雌だと思われます。(後で画像を見ると、黒い頭に白っぽい汚れがついているものがありました。確かに花粉を運んでいるのですね。)
雄のアカゲラです
こちらは雌です
あまーいカップルです
帰宅後に検索すると、キツツキでもコゲラは蜜が好物だと書かれていました。がアカゲラについては見つかりません。新発見か?
その後、別の場所ではウグイスを見つけました。今ごろの季節によく「ウグイスが梅の木に来ていた」とか「ウグイス色の鳥がツバキに来た」などと聞きます。でも残念ながら、ウグイス色の鳥はメジロで、ウグイスはもっとくすんだ褐色で、米軍のカーキ色ではなく旧日本軍の国防色のような色です。それにウグイスは藪の中にいて、すぐそばにいても見つからないことが多いのです。
季節を問わず、「チャ、チャ」という舌打ちのような声がしたらそれはウグイスです。また、すぐ近くで「ホーホケキョ」と鳴かれたら、ほんとうは巣に近づきすぎたので「早くどっかに行け、このやろう」という罵声、「ケキョケキョ」は、「来ないで」と警告する声です。
でも、そんなことは知らずに、ウグイスが挨拶してくれた、こちらの口笛に答えてくれたと思う方が幸せな気持ちになれますね。
このウグイスは、枯れた松の伐採の時、邪魔になるので伐採された低木や灌木の枝を積み上げた山にもぐりこんでいました。例の舌打ちのような地鳴き(笹鳴きとも)で分かったので、カメラを向けて待ってみた写真です。
ウグイス