夏の高原や山のキャンプ場など、さわやかな小鳥のさえずりで目を覚まします。夜中にはヨダカの「キョキョキョキョ」という声や、ヌエとも呼ばれるトラツグミの「ヒー」と繰り返す声に恐怖を感じていたのに、同じ鳥の声なのに「キョロン、キョロン」という、高原を象徴するかのような声です。
それがこの鳥。残念なことには、この鳥はアカハラといいます。雄の脇腹が赤い色だというので。アカハラといえば池に生息するイモリの別名と同じだし、近ごろではアカデミーハラスメントという言葉もあって、イメージが最悪ですが。
姿が似ている、脇腹が白いシロハラという鳥もいるので、区別するだけの名前なのでしょう。どちらもツグミの仲間で、クロツグミに代表されるように、美しい声で鳴く仲間です。
今朝は、もう一つラッキーな出会いがありました。松の木の高い枝で、クルミを食べているリスがいたので、カメラで狙っていました。クルミを食べ終えた後のリスは、思いがけない姿を見せてくれることがあるので期待したのです。しかしそのリスは、食べ終えるとさっさとさらに高いところに異動してしまいました。すると近くにいた別のリスが木から降りてきて、リスらしく登ったり降りたりをくりかえしながら、すぐ近くまでやって来ました。
野生動物と人間のソシアルディスタンスを知らないようです。行動が幼く、どうやら子どもなのでした。きっとクルミを食べていたのが母親で、それにくっついてきた子なのでしょう。リスの母親は、自由に動けるようになった子どもの面倒はあまり見ないようです。1匹しかいないのは、猛禽類やテンなどの天敵にすでに淘汰されている可能性もありそうです。
でも生まれた子どもが全部成長したら、それはそれで大変なことになるなあと、複雑な気持ちになりました。