「雨後のタケノコ」というけれど、私たちが朝夕散歩の舞台にしている森では、「雨後のキノコ」というほうがピンとくる。
山形県庄内地方の、日本海からの潮風と飛砂を防ぐための松林が、手入れをされぬまま荒れて雑木林になりかけているのを、今度は雑木林として保護するようになった森である。だから、腐葉土層は薄く、その下は砂丘の砂地なので、晴天が続けば乾燥し、雨が降れば各種菌類が顔を出すわけだ。
というわけで、この1周間で出逢ったキノコに限定して紹介してみよう。
盃型の赤いキノコ。

地中から生えたモヤシのようなキノコ。

朽ちた木製のピクニックテーブルに生えていたピンクのキノコたち。レースのような縁取りが美しい。

これはたぶんキツネノチャブクロ。よく似たタヌキノチャブクロというのもあるが、そちらは地面ではなく朽木や切り株に出るのだとか。

ベーキングパウダーを入れすぎたすぎたカップケーキみたいだが、気になるシワが見える。ノウタケ(脳茸)というらしい。最後は腐ったスポンジのようにボロボロに崩壊して胞子を撒き散らす。








恐竜の卵?キノコガすべて日陰の存在というわけではないらしい。湿気さえあれば日なたにでてくるのもある。この恐竜の卵は傘が開くまもなくふちから黒く変色し腐り始めた。まるでホラー映画。


このキノコはドクツルタケかもしれない。ゆで卵をむいたような白くつるりとした姿が特徴。これは特に注意が必要。人が死ぬほどの猛毒らしい。