すばらしく美しい5月
すべてのはじが弾けるとき
ぼくの心の中に
恋が目覚めた
すばらしく美しい5月
すべての鳥が歌うとき
ぼくは告白した
ぼくのあこがれとのぞみを(ハイネ)
初夏とは、夏とは全く別の季節ですね。特に日本では初夏と夏は梅雨で区切られ、四季ではなく六季とでもいうべきなのかもしれません。春、初夏、梅雨、夏、秋、冬と。
森の小鳥たちは、新緑の山に移動したようです。住み着いたらしいクロツグミが1羽、キビタキが1羽。たまに通りすがりの鳥が鳴くぐらい。昨日はアーオーアーと、アオバトが鳴きました。(おわかりですね、アオバトは青い鳩ではなくアーオーと鳴く鳩だと気がつきます。)
地面に割れたクルミの殻がたくさん落ちています。単独行動のはずのリスが急に大食いになったのか、それとも子どもたちが育って兄弟で食べるようになったのか?中身がつまったままの殻は、途中でじゃまされたのか、カラスがおどかしたのか?
木漏れ日を浴びるタツナミソウ。
巨大な朴の花。これもマグノリア属です。強い香りがします。カラスのギャング団が目をつけて、蕾のうちから食べたり、散らかしたりしています。
そういえば先日、愛読している検屍官スカーペッタの最新刊を読んでいたら、「コブシの大きな花が、強い香りを放っていた」というような箇所がありました。違う! コブシは大きくもないし、香りもほとんどない。第一、アメリカの庭にあるとも思えない。きっとこれは泰山木(タイザンボク)に違いない。どれもみなマグノリアなので、誤訳したのだろうと思いました。泰山木は朴の木よりも大きな花ですね。
打ち捨てられた菖蒲田も、花が咲きそろいました。朝日が透けています。
森は海岸からは1キロ以上離れているのですが、一株だけハマナスがあります。因みに、東北の人の多くはこれをハマナシと言います。語源が浜梨だとわかっているからでしょうか。でも訛ってハマナスと聞こえるんですね。公式和名はハマナスでしたか?